PROJECT

プロジェクト事例

グローバル統合データ基盤構築

大手製造業様

グローバル統合データ基盤構築

製造
デジタル&IT戦略立案
業務&システム変革
アジャイル開発

サマリー

お客様はグローバルに展開する大手製造業様。全世界の生産拠点・販売拠点が持つデータを横断的に利活用し、データドリブン経営を実現したいとお考えでした。ウルシステムズは細かいデータ統合を繰り返しながら、最終的なゴールを目指すリーン/アジャイル・アプローチを提案。各拠点の積極的な協力を引き出しながらグローバルのデータ統合を完遂させました。

背景

お客様はグローバルに展開する大手製造業様。モノづくりにおけるデジタル活用の重要性にいち早く気づき、1990年代からエンジニアリング領域で先進的な取り組みを行ってきました。近年はデジタル活用の領域拡大に着手。全世界に広がるサプライチェーンの状況をリアルタイムに把握し、経営判断の精度を高めるデータドリブン経営を構想されました。

提案方針

当時、世界各地の生産拠点・販売拠点では独自仕様の業務システムを開発・運用しており、データの標準化がなされていませんでした。拠点横断的にデータを管理する仕組みも存在せず、分析ニーズが発生するたびにデータを一から収集する必要がありました。経営層のリクエストに応じて事業の状況を可視化、分析するためにデータ統合基盤が必要だと判断しました。 データ統合基盤を構築するにあたり、当初から全面的なデータ統合を目指すビッグバンアプローチではスピードが削がれるリスクが高いと判断し、リーン/アジャイル・アプローチを採用しました。利活用ニーズが生じるたびに必要な箇所に絞ってデータを統合。部分的な統合を繰り返すことでデータ統合の範囲を徐々に広げるアプローチをとりました。

活動内容

まずは、データ利活用の中心となるグローバルサプライチェーン領域の全体像を整理。最終的に実現したい状態を概念データモデルとしてまとめました。各拠点の関係者に取り組みの全体像やゴールを周知することにより、スモールスタートでありがちな場当たり的な対応を抑制し、全体最適の視点を持って断続的なデータ統合に取り組めるようにしました。また、データ統合基盤の構築に先立ちプロトタイプを作成。基盤導入のメリットを実感する機会を設けて関係者の協力を引き出しました。関係者の共通認識を醸成しつつ、1回あたりのデータ統合の範囲を小さくすることでグローバルでのデータ統合という困難なプロジェクトを無事完遂しました。

結果

データ利活用のニーズが発生する度に部分的なデータ統合を繰り返した結果、グローバルサプライチェーンに関するデータの統合は概ね完了しました。お客様は基盤を活用して高精度な経営施策の立案に日夜取り組んでいます。大規模災害やパンデミックによってサプライチェーンに混乱が生じた際もごく短期間で対応方針を打ち出すなど、成果は着実に出始めています。