データ分析チーム立ち上げ支援

サマリー

お客様はオンラインを中心に事業を展開する金融業様です。データ分析業務の社内定着を目標としてデータサイエンティストの育成とデータ分析のトライアルプロジェクトの実行をサポートしました。

背景

お客様はすでにデータ利活用をスタートしていました。自社内の顧客データを統合するプラットフォームを構築し、一部の部署ではBIダッシュボードを活用し始めている状況でした。さらなるデータ利活用の高度化を考えたとき、浮上したのがデータ分析チームの立ち上げとメンバーの育成です。お客様社内にはデータを分析できる人材がほとんど存在せず、分析結果の妥当性・有効性を自社内で判断することが難しいという課題がありました。分析チームの立ち上げや人材育成を進めるに当たり、豊富な経験を持つウルシステムズにお声がけいただきました。

活動内容

まずは、半年間の限定でデータ分析チームの仮組織を立ち上げました。分析チームが具体的にどんな活動をすることになるのか、ビジネスにとって有効に作用するのかを確認するためです。チームメンバーは情報システム部門のメンバー数名とウルシステムズのコンサルタント2名。お客様側のメンバーは通常業務との兼務という形を取りました。

チーム結成後は事業課題の解決に繋がるテーマを3つほど設定し、データの収集や分析を実施しました。そこから得られた結果をビジネス部門にプレゼンテーションし、フィードバックを得ました。半年間のトライアルを通じて、データ分析チームの活動イメージの解像度を高めること、ビジネス部門の支持を取り付けることを狙いました。

分析チームを本格的に立ち上げる際の人材確保を目指して、トライアル期間中の活動はお客様側のメンバーに実際に手を動かしていただきました。具体的には分析テーマの選定や分析環境の構築、データの準備、分析、レポートといった活動全般を担当いただいています。ウルシステムズのコンサルタントはサポート役に徹しました。トライアルのテーマに取り組むために必要な知識やスキルをレクチャーやハンズオンを織り交ぜて伝え、短期間での急速な育成を実現しました。

結果

トライアルでは4カ月で3件の課題に取り組みました。ビジネス部門からの評価は高く、うち1件は自社サービスの改善に向けて具体的な検討フェーズへと進みました。これを受けてお客様は本格的な分析チームの立ち上げに向けて活動を継続することを決断しました。分析チームの中核はトライアルに参加した情報システム部門のメンバーです。実際の事業課題の解決につながるテーマでデータ分析業務の一連を経験したことで、実践的なスキルを習得することができました。トライアルを通じて得られた様々なナレッジを今後のデータ分析業務に活かす試みもスタートしています。