PROJECT

プロジェクト事例

データプラットフォーム構築

大手保険業様

データプラットフォーム構築

金融・保険
業務&システム変革
アジャイル開発

サマリー

お客様は多数の関連企業を擁する大手企業グループ様です。さらなる高付加価値サービスを生み出すべく、グループ各社が持つ顧客情報の横断的な利活用を構想されました。ウルシステムズはデータ利活用のフレームワークと最新のクラウドサービスを駆使してお客様のデータドリブン経営に向けた取り組みをサポートしました。

背景

お客様は保険を中心に消費者向けのサービスを提供する大手企業グループ様です。競合他社との競争を勝ち抜くため、より付加価値の高いサービスの開発を目指しています。その一環でグループ各社が持つ顧客情報を横断的に分析し、顧客一人ひとりにあった商品を開発・提案したいとお考えでした。構想実現にはグループ各社が持つ顧客情報を持ち寄り、安全に分析するためのデータプラットフォームが不可欠です。取り組みを具体化するにあたり、同分野で豊富な実績を持つウルシステムズに支援を要請されました。

提案方針

複数の企業でデータプラットフォームを共同利用する構想は前例がなく、あるべき姿を描くことは容易ではありませんでした。高付加価値サービスの創出という目的を考えれば、データ利活用のハードルはできる限り下げる必要があります。一方で、顧客情報を扱うためセキュリティの確保は絶対条件です。ウルシステムズはセキュリティリスクを網羅的に洗い出し、データプラットフォームを構築する上で押さえるべきポイントを明確化。プラットフォームそのものはユーザーのフィードバックを得ながら段階的に開発するアプローチをとりました。

活動内容

データプラットフォームの構築を始める際、多くの企業はシステム要件の検討に目を奪われがちです。しかし、データ分析実務で役立つプラットフォームを実現するには業務要件の検討が欠かせません。ウルシステムズはデータ分析のプロセスモデルである「CRISP-DM(Cross-Industry Standard Process for Data Mining)」を活用し、プラットフォームの利用者となりうる社員の業務を徹底的に分析しました。システムによって作業効率や作業品質が改善する箇所、手作業や人的判断を介するとセキュリティリスクになりかねない箇所を明確化。ビジネス部門とシステム部門、ウルシステムズの三者で、作業効率とセキュリティのバランスを議論しながら業務プロセスとそれを支えるシステム、そして機能開発の優先順位を整理しました。

その後、データプラットフォームの開発に着手。機能を必要最小限に絞り込んだ初期バージョンをリリースしました。さらにユーザーの声を取り入れながら3~6カ月のサイクルで継続的に機能拡張を重ねています。スモールスタート型のアプローチによりデータ利活用の取り組みを早期にスタート。また、実際の利用シーンから生まれた要件をもとに機能拡張した結果、実務に役立つプラットフォームを効率よく構築できました。

データプラットフォーム構築には全面的にクラウドサービスを活用。徹底的な自動化により最小限の運用体制でユーザー数の拡大にも対応できるようにしました。

結果

「データサイエンティストを中心とした社内の一部が利用する」という当初の想定を大きく超え、一般社員も利用する大規模なプラットフォームへと発展。今なお成長を続けています。ユーザーの裾野が広がった結果、データに基づく議論が社内の随所でなされるようになり、ビジネスモデル開発の精度とスピードが向上しました。