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大手流通業様
某大手流通業様 はサプライチェーンの商習慣を変えるためのデジタル戦略を検討していましたが、関係者が同床異夢の状態で意見がまとまらずプロジェクトが停滞していました。ウルシステムズは独自の方法論「DXアイデアブレイクスルー」を用いて、お客様が持つアイデアを具体的なビジネスプランと実行計画に落とし込みました。多くのステークホルダーと調整した結果、最終的にお客様の役員に投資決定をしていただくことに成功しました。
お客様が属する流通業界の中でも特に企業間取引においては古くからの商習慣が根強く残っています 。例えば、取引先とのやりとりにメールやFAXが用いられており、業務プロセスには手作業によるデータ集計などが散見されます。業務効率化の余地が大いに残されている状況でした。変革を期するきっかけとなったのはDXブームです。新規参入者が技術を駆使したプラットフォームを導入するや、業界の構造が一変する「デジタルディスラプション」を目の当たりにして、お客様は自らが変革を主導していくべきだと危機感を抱かれました。コロナ禍でも社員が出社を余儀なくされたことを契機として、デジタル技術を駆使した業界の課題解決に着手しました。しかし、議論は具体性を欠いた「空中戦」に終始し、具体的な進捗を生み出せない状況が続いていました。
お客様からのご相談を受けたウルシステムズは「コンセプト作り」から着手しました。お客様が目指すゴールは業界の商習慣の変革です。顧客やサプライヤーなど利害関係者は多岐に及びます。プロジェクトを通じて実現したいアイデアを言語化することにより、関係者全員が同じ理解のもと、協調できる状況を目指しました。コンセプトの作成にはウルシステムズ独自の手法「DXアイデアブレイクスルー」を用いました。3カ月にわたってディスカッションやワークショップを催し、お客様が持つ抽象的なアイデアを具体的なビジネス計画に仕立て上げました。一連のプロセスを通じて関係者間の共通理解と当事者意識を醸成し、後続の実行・定着フェーズへの積極的な参加を促すことができました。その後、ビジネス計画の実現可能性を確認するために顧客やサプライヤーに向けてアイデアを提案しました。実際にパンフレットを作成し、あたかも実際にサービスが存在するかのように売り込みを図りました。提案時に得られたフィードバックを反映しながら提案内容をブラッシュアップしていった結果、数多くの賛同者を獲得し、ビジネス計画の有用性を示すにいたりました。業界関係者の賛同が経営陣による投資判断を後押しする形となりました。
当初は業界の現状に対する危機感と抽象的なアイデアからスタートした取り組みですが、最終的には顧客やサプライヤーはもちろん、同業他社も巻き込むビジネス計画となりました。 経営陣の投資判断を得た後、プロジェクトは実行フェーズに入りました。スモールスタートで検証を重ねつつ、機能をブラッシュアップして利用範囲を拡大している段階です。お客様社内ではDXプロジェクトの先行事例となり、DX推進の機運を高める結果ともなりました。