PROJECT

プロジェクト事例

事業構造変革を支えるIT戦略立案

建設業様

事業構造変革を支えるIT戦略立案

建設・不動産
デジタル&IT戦略立案

サマリー

お客様は準大手ゼネコン会社様。デジタル技術を活用した生産性向上を模索されていました。取り組みは多岐にわたるため、それらを束ねて全体最適を図るためには戦略が不可欠です。お客様からの要請を受けたウルシステムズはIT戦略策定および実行、事業環境の変化に合わせたIT戦略の見直しなどからなるプログラムマネジメント体制の構築を支援しました。

背景

熟練工の高齢化や新規就業者の減少により、建設業界では人材不足が常態化しています。業界再編が予測される中、準大手ゼネコンであるお客様は生き残りをかけた事業構造変革を進めておられます。変革の柱となるのはデジタル技術を活用した生産性向上や新たな付加価値の創出。取り組みを推進するためにはグループ会社や取引先を含んだグループIT戦略や実行計画が不可欠です。同分野の経験が乏しいお客様はウルシステムズに支援を要請されました。

提案方針

IT戦略立案は実務経験を持った人材が少ないこともあり、抽象的なイメージを抱かれがちなテーマです。ともすると、抽象度が高く現実味に乏しい「あるべき論」に終始したり、全体整合性を欠いた個別施策の集合体に陥ったりしがちです。ウルシステムズは「実行可能な計画」に確実に落とし込むことにこだわり、「段階的IT戦略策定」を提案しました。

具体的には、最初のステップで業務改革テーマに対して実効性のあるIT戦略施策を検討し、CIOと方針を合意することを目標としました。次のステップではIT戦略施策を詳細化し、実現性や整合性を検証し、その結果をもとに実行計画を修正しました。最後のステップではIT戦略全体の目標管理・進捗管理を行うためのプログラムマネジメント体制を立案しました。IT戦略立案のプロセスをステップに区切り、各ステップで決めること・決めないことを明文化することで、一つひとつ着実に議論を積み上げるアプローチを提案しました。

活動内容

IT戦略策定にあたりお客様が示した業務改革テーマは7つありました。ウルシステムズは業務改革テーマを達成するためのIT施策を導出。各施策の妥当性や実効性をお客様とともに検討し、経営戦略と整合するIT戦略を策定しました。各IT施策の具体化は、原則としてお客様が担当されましたが、経験不足などにより作業遅延が発生した場合にはウルシステムズが計画案を作成し、ご担当者様がレビューするなど相互補完することでスケジュールを遵守しました。

また、IT戦略を立案するにあたり、技術進展が著しい「データ基盤」「AI」「IoT」の各テーマについては最新動向と今後の発展を予想したレポートを作成。各IT戦略施策の計画立案時に活用いただきました。

結果

現在、IT戦略に沿って各種施策を実行しています。すでにシステムの90%以上をクラウドに移行し、スケーラビリティや柔軟性を獲得しています。内製化を目的としたアジャイル開発チームも設置完了し、現場のニーズに合わせて業務アプリケーションを構築・リリースしています。戦略実行に不可欠なプログラムマネジメント体制も確立。ビジネスやテクノロジーの環境変化に応じてIT戦略を定期的に見直しています。その一環で、当初は予定になかったデータマネジメントやRPA、AutoML(Automated Machine Learning)といった新たな施策もIT戦略に加わっています。IT戦略は順調に進捗しており、お客様社内にしっかりと根付いています。