ウルシステムズ主催 企業変革ラウンドテーブル「SOCIUS」参加者インタビューvol.2
「SOCIUS(ソシウス)」は、ウルシステムズが主催する企業変革ラウンドテーブルです。ビジネスパーソンが企業・組織の垣根を越えて集い、興味のあるテーマについてグループで調査・議論を重ねます。異業種交流を通じて企業変革に携わる仲間づくりの場を提供したいという想いから、ウルシステムズはSOCIUSを創設しました。今回は、SOCIUSのメンバーである大丸松坂屋百貨店の今津氏にお話を伺いました。
(今津氏)
― SOCIUS参加のきっかけやテーマ選定の理由をお聞かせください
ウルシステムズから「次世代リーダー層の育成にSOCIUSを活用しませんか」と案内を受けたことがきっかけです。すでに管理職のポジションに就いている私は対象者ではなかったのでしょうが、内容が面白そうだったので参加させてもらうことにしました。自分が体験することで、次回参加者募集の際に社内でSOCIUSについて具体的に説明できるとも考えました。
SOCIUSでは「地方創生・地域創生」について検討するグループに参加しました。自社が目指す姿として掲げている「地域共栄」と重なると感じたんです。地域とともに栄え、地域にとってかけがえのない存在になるためのヒントが得られるのではないかと考えました。
― チームメンバーや雰囲気について教えてください
メンバーは9名です。IT、小売、金融、商社、メーカーなど他業種から様々な年代のメンバーが集まっています。20代~50代の方がまんべんなくいらっしゃいます。雰囲気は和気あいあいとしていますね。多様なバックグラウンドを持つ人々と意見を交換し、上下関係を気にせずオープンな環境でディスカッションできています。通常の業務で社外の方とフラットに話をする機会はそうそうないので貴重な経験ができていると感じています。
(地方創生・地域創生チーム集合写真)
― チームの活動について教えてください
「企業が地方創生に取り組む際に直面する課題を洗い出し、最適な解決策を見つけること」を目指して活動しています。活動の主軸は、月1回のチームミーティングです。主にリアル開催ですが、リモートで参加される方もいらっしゃいます。リアル開催ではチームメンバーのオフィス会議室を訪問することもあり、ちょっとした会社訪問のようで新鮮です。チームミーティングでは毎回テーマを決めてディスカッションを行います。ファシリテーターを交代で担当し、自由に意見交換を行っています。実のある議論をするために事前に宿題を設定しています。
(チームミーティング中の一コマ)
― 宿題は具体的にどんな内容でしょうか?重たそうですね。
最初の数回は企業の地方創生への取り組み事例を調査し、チーム内で発表する、というものでした。分量としては業務に支障のない範囲なので問題なく取り組めました。9名それぞれが調べてきたので企業や団体等、様々な事例を知ることができました。
その後は、地方創生に関する書籍を読み、内容を要約してチーム内で発表する、という宿題がありました。複数メンバーで手分けして要約するため、一人でやるよりも効率的に情報を収集できるのが良かったですね。
宿題をこなすうちに、国や企業はどんな取り組みをしているか、地方創生がいつから注目されているのか、どのような目的や背景があるか、などを把握することができました。
― ミーティングのほか、フィールドワークを実施されたと伺いました
そうなんです。事例を調べているうちに、地域創生に取り組まれている施設を実際に目で見てみたいと思うようになりました。チームメンバーに一緒に行きませんか、と提案したところ、皆さん積極的に参加してくださいました。
これまで長野、広島の地域創生に携わる施設を訪れています。長野では、私の仕事でお付き合いのある蒸留所を訪問しました。地域の良さを活かした素敵な施設で、メンバーともども世界観に魅了されました。広島を訪ねた際は、尾道まで足を延ばし、地域創生の取り組みとして設立された複合施設やブルワリー、カフェなどを訪れました。その土地ならではの良さを活かした事例として学ぶことが多くありました。
― チームミーティングを通じて、現在、どんな議論に至っているのでしょうか?
「地方創生」というキーワードは、もともとは人口減の解決から生じたとされています。ただ、地方の活性化という視点で日本各地を見渡した時、解決すべき課題は一様ではありませんでした。地方によって課題はバラバラ、理想の姿も千差万別なんですよね。
私達チームメンバーの中でも想像するものはマチマチなんです。メンバーそれぞれが「地方創生とは何か」を言語化してみたんですが色々な言葉が出てきて興味深かったです。様々なバックグラウンドを持ったメンバーで構成されているからかもしれません。
現時点で私達チームが考える「地方創生」とは「地域独自の魅力を発掘・活用し、持続可能なコミュニティと雇用を創出する活動」です。ただ、これは現段階の言葉に過ぎません。これから活動を続けていく中で変化が加わると思います。また、地方創生の課題と解決策についても継続して探っていきたいと考えています。
(都内で地域経済創発プロジェクトを支援する「POTLUCK YAESU」のフリースペースにて撮影)
― 参加してみて感じること
同じテーマを話すにしても、社内と社外ではトーンが大きく異なると感じています。例えば、地方創生に関して社内で話をすると、どうしても売上視点が強くなります。一方、社外の方と話をすると、「地方創生とは何か」「地方創生はなぜ必要なのか」といった話になることが多い。根本的な疑問に向き合い、じっくり考え、ディスカッションできます。ビジネスとは離れた環境に身を置くことで新たな視点を得る、と言いましょうか。
実は、自身のプライベートについても新たな視点を得られました。ちょうどSOCIUSの活動が始まったころ、ライフプランを考えていたんです。将来、地域とのつながりを持ってみようという気持ちが芽生えました。
― SOCIUSについて感じること、SOCIUSへ参加を考えている方へのメッセージ
SOCIUSに限らず、社外のイベントに参加するにあたり、学んだ内容を業務にすぐに活かさなければならない、というプレッシャーを感じる必要はないと思います。まずは自分自身を社内とは異なる環境に置くということが大切と考えています。その結果、会社や個人に役立つものが得られれば儲けものぐらいのスタンスで良いのではないでしょうか。異業種交流の場として、ぜひ気軽に参加してみてください。
アーカイブ
企業変革ラウンドテーブル「SOCIUS」関連ページ