PROJECT

プロジェクト事例

福祉業務改革プランニング

地方自治体様

福祉業務改革プランニング

その他
業務&システム変革

サマリー

お客様は大規模政令都市。福祉系サービスの品質向上とスピードアップを実現するため、既存業務の効率化が課題となっていました。ウルシステムズは高度に複雑化した現状業務を徹底的に分析し、課題の発生場所や特徴をパターン化。パターン毎の改善施策について「改革の原則」として合意を取り付けることで、大規模自治体の業務プロセス改革に目処を付けました。

背景

お客様は大規模政令都市。高齢者人口の増加、地域社会の変化、障害者の社会参加などを背景として、福祉サービスの迅速な提供とサービス品質の向上が喫緊の課題となっていました。職員数が限られており、課題解決には既存業務の効率化が不可避である一方、事務効率を追求した結果、お客様の業務は細分化・サイロ化しており、全体像を把握する人物がいない状況でした。細分化にともなう業務全体効率の低下は明白であり、改革の必要性は認識されていたものの、解決の糸口が見えないため具体的な活動には至っていない状況でした。

提案方針・活動内容

大組織の業務改善は関係者が多く、利害調整に大変な労力を要します。組織内の摩擦を避けるため「部分的な改善」や「掛け声だけの改善」「組織に閉じた改善」に陥りがちです。こうした壁に屈することなく当初の目的を達成するため、徹底的な現状の可視化からスタートしました。既存の業務プロセスを整理し、プロセスの各所で生じている課題をリストアップ。傾向や種類を分析し、いくつかの課題パターンに落とし込みました。

その後、洗い出した課題パターンに対する改善策を検討しました。法律・条例、業務習慣などの制約を脇におき、利用者視点での業務のあるべき姿を議論。課題パターンと改善案の組み合わせを「業務改革の原則」として関係者全員で合意。業務改革の原則に基づいて業務のプロセスやルールを再定義することで抵抗勢力を生まずに活動を進める枠組みを作りました。

さらに、それぞれの「業務改革の原則」の実現に必要なシステムの機能と費用・開発期間を精緻に算出。各年度の予算に収まるよう機能をグルーピングし、実行のハードルが低く、改善効果が早期に現れる施策を優先的に実施するロードマップを策定しました。結果を出しながら改革を前に進める内容とすることで、業務改革の実現に懐疑的だった担当者から「このプランであれば改革は進められる」というコメントを引き出すことに成功しました。

結果

当初は業務改善に悲観的だったお客様でしたが、業務の見直しと情報システムの活用を段階的に進めることで業務効率向上を実感。市民サービスの品質向上のために職員の時間を使うため、積極的に業務プロセスの見直しを行おう、デジタル化を進めようという機運が生み出されました。現在は全面的な業務改革に取り組んでいます。