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ウルシステムズ、三菱マテリアル株式会社のSCMシステム構築プロジェクトへの包括的なコンサルティング支援を実施
プレスリリース2004年06月22日

ウルシステムズ、三菱マテリアル株式会社のSCMシステム構築プロジェクトへの包括的なコンサルティング支援を実施

~先端のリアルタイムSCMを両社共同で実施、事業改革を行いつつ個別業務要件を迅速に満たす戦略的SCMシステムを実現~

戦略的ITビジネス・コンサルティングカンパニーであるウルシステムズ株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役:漆原 茂、以下 ウルシステムズ)はこのたび、三菱マテリアル株式会社(本社:東京都千代田区、取締役社長:西川 章、以下 三菱マテリアル)のSCM改革プロジェクトに参画し、事業改革を目的としたあるべき業務の設計からユーザの要求を俊敏に反映するリアルタイムSCMシステムの構築に至る包括的なコンサルティングサービスを実施しました。両社共同でプロジェクトを推進し、システム開発着手後1ヶ月でプロトタイプを完成して現場にリリース、その後ユーザ要求を反映しながら繰り返し型で開発していくことで、ビジネスニーズに合ったSCMシステムの中核となる機能を業界では例をみない短期間で構築することができました。

SCM改革の成功のためには、新たなビジネスモデルの策定とITの一体化が不可欠です。そこで三菱マテリアルはプロジェクトをサポートするパートナーとして、ビジネスモデリングからシステム実装を一貫して顧客の視点で支援できるウルシステムズを選定しました。ウルシステムズは、これまでにも先進的な顧客企業の戦略立案から業務分析及び業務改革、最適な差別化ITの設計・構築を、顧客企業と共に実現していく顧客一体型のコンサルティングサービスを提供した実績が多くあり、その技術力と実行力が高く評価されました。

今回対象となった事業では、業務改革を睨みつつ現場の意向を十分に汲んだシステムをリリースできたのが大きな成果です。事業間の共通業務をフレームワーク化した上で、現場からの要求を1ヶ月という短い期間で実装することを繰り返し、現場で利用しながら段階的にシステムを拡張しました。その結果、経営と現場の意向を十分に反映したリアルタイムSCMシステムの中核となる機能を約4ヶ月でリリースすることができました。このプロジェクトの成功のポイントは以下の通りです。

  1. "あるべき業務"のモデル化と業務フレームワーク
    "あるべき業務"をUMでモデル化して共通的な業務を抜き出し、各事業で共有して使える「業務フレームワーク」として設計しました。この結果、三菱マテリアルの独自業務の優位性を残したまま、別事業へ横展開できるソフトウェア基盤ができました。「業務フレームワーク」は、ウルシステムズの「UMLautソフトウェアフレームワーク」上に三菱マテリアルの業務を搭載し、開発の生産性を向上させています。
  2. アジャイル開発の適用
    現場の意向を十分に反映するために、ウルシステムズの「UMLaut方法論」をアジャイル開発用にカスタマイズして、分析/設計開発/確認/改善(PDCA)のサイクルを1ヶ月単位で実施しました。この結果、基幹業務ながらユーザからの要求変更を即座に反映する開発を実施することができました。
  3. 実践を通じたOJT方式のチーム学習
    OJT方式によるウルシステムズのコンサルティングによって、業務モデリングやオブジェクト指向開発の経験がほとんどないメンバーを主体としたチームでプロジェクトを成功に導くことができました。

本プロジェクトでは、"あるべき業務"から共通的な業務フレームワークを設計する業務モデリング手法、及び短期開発を実践するアジャイル開発の実践、開発メンバーの育成などに大きな効果がありました。従来までのホストシステムでは到底不可能だった業務改革とビジネス変化に俊敏に対応する差別化IT構築への道が開けたことになります。今後両社は、共同で培ったノウハウとフレームワークをベースに、SCMシステムの更なる機能拡張・改善と、別事業のSCMシステムの構築という2つの軸で社内展開していきます。

今回の発表に際して三菱マテリアル 情報システム企画室室長補佐 甲元 宏明氏から、次のコメントを頂いております。「業務改革の遂行に当たっては、設計したビジネスプロセスが本当に実現可能かどうか確認するための試行が必要です。今回開発した手法では、短期間で現場に実行可能なシステムをリリースすること出来ます。このため、新しいビジネスプロセスを短期間で効率的に検証することが可能になりました。今後は本手法をいろいろな事業に展開していきたいと考えています。」

UML
統一モデリング言語(Unified Modeling Language)は元々はオブジェクト指向モデルの表記法を統一する目的で制定されたが、ビジネスモデルの記述にも利用されるようになっており、事実上の世界標準となっています。
アジャイル開発
変化が激しく先の読めない現在のビジネスや技術環境においては、従来の計画重視の開発プロセスではリスクが高いため、変化への適応を重視した新しい開発アプローチ。短い期間で段階的なリリースを行い顧客からのフィードバックの機会を十分に取ります。顧客と開発者のコミュニケーション、文書より動くソフトウェアの重視、顧客への短期間の頻繁な納品、変化への適応に価値を置いた開発を行うものです。

UMLautはウルシステムズ株式会社の登録商標です。その他、記載されている会社名、製品名は一般に各社の登録商標または商標です。

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